無料でできる!Google Apps Scriptで業務を自動化する


1: Google Apps Scriptとは?

1-1: 無料で使えるGoogle Apps Scriptの概要

Google Apps Script (GAS)は、Googleが提供するJavaScriptベースのスクリプト言語で、Googleの各種サービス(スプレッドシート、ドライブ、Gmailなど)を自動化するために使用されます。GASは完全に無料で利用でき、ウェブブラウザから直接コードを作成し、実行することができます。そのため、初めてプログラムに触れるユーザーにも扱いやすいツールです。

1-2: Googleスプレッドシートとの連携

Google Apps Scriptは、特にGoogleスプレッドシートとの連携に優れています。例えば、定期的にデータを集計したり、他のユーザーと自動的に情報を共有したりすることが可能です。

コード例: スプレッドシートのデータを自動集計

function autoSum() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
  var range = sheet.getRange('A1:A10');
  var values = range.getValues();
  var total = 0;
  for (var i = 0; i < values.length; i++) {
    total += values[i][0];
  }
  sheet.getRange('B1').setValue(total);
}

このコードは、A1からA10の範囲のセルを自動で集計し、その結果をB1セルに出力します。

1-3: Google Apps Scriptを使った業務自動化

GASを使用することで、業務プロセスを効率化し、自動化することができます。たとえば、特定の条件が満たされたときに自動的にメールを送信するスクリプトを作成することができます。


2: Google Apps Scriptの始め方

2-1: スクリプトエディタの基本操作

Googleスプレッドシートを開き、「拡張機能」メニューから「Apps Script」を選択することで、スクリプトエディタが開きます。エディタ内では、コードを入力し、保存し、実行することができます。

2-2: 初心者向けのスタートガイド

初心者におすすめの方法は、まずGoogleの提供するチュートリアルを活用することです。これにより、基本的な操作から学習を開始し、徐々に高度なスクリプトへとステップアップしていくことができます。


3: Google Apps Scriptの活用例

3-1: スプレッドシートでのデータ処理

スプレッドシート上でのデータ処理を自動化する例を紹介します。データのフィルタリングや計算、別のシートへの転送など、日々の業務で発生する単純作業を自動化できます。

コード例: データの自動フィルタリング

function filterData() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
  var range = sheet.getRange('A1:B10');
  var criteria = SpreadsheetApp.newFilterCriteria()
                              .whenTextContains('特定のキーワード')
                              .build();
  range.createFilter().setColumnFilterCriteria(2, criteria);
}

このコードは、指定された範囲で特定のキーワードを含むデータをフィルタリングします。

3-2: Gmailと連携した自動メール送信

GASを利用して、Gmailと連携し、特定のトリガーに基づいて自動でメールを送信することが可能です。

コード例: 自動メール送信

function sendEmail() {
  var emailAddress = "example@example.com";
  var subject = "自動メール";
  var message = "このメールはGoogle Apps Scriptから送信されました。";
  MailApp.sendEmail(emailAddress, subject, message);
}

4: Google Apps ScriptでのWebアプリ開発

4-1: 基本的なウェブアプリの構築手順

GASを使って簡単なウェブアプリを作成する手順を紹介します。まず、HTMLとGASを組み合わせて、基本的なインターフェースと機能を持つアプリを構築します。

コード例: シンプルなウェブアプリ

function doGet() {
  return HtmlService.createHtmlOutput('<h1>Hello, world!</h1>');
}

このコードをデプロイすることで、”Hello, world!”というメッセージを表示するウェブページが作成されます。

4-2: Googleスプレッドシートとの連携によるデータ管理

作成したウェブアプリからスプレッドシートのデータを取得し、表示したり、ユーザーが入力したデータをスプレッドシートに保存することができます。

コード例: フォームデータの保存

function doPost(e) {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
  var data = e.parameter.inputData;
  sheet.appendRow([data]);
  return HtmlService.createHtmlOutput('Data saved successfully');
}

まとめ

Google Apps Scriptを使えば、日々の業務を簡単に自動化し、効率化することが可能です。無料で利用できる強力なツールであり、初めてプログラミングを学ぶ人にも最適です。この記事で紹介したコード例を参考に、自分の業務に合ったスクリプトを作成し、日々の作業をさらに効率化しましょう。

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